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2014年5月15日木曜日

ポルペッタ:遊びは、もっと真剣な行為じゃないのか?




足元が主役! 大人のファンタジーシューズ

今、ほとんどの人が遊びという言葉を勘違いしている。
友だちと酒を飲む。彼女と食事に行く。踊りに行く。ハズしの効かせたオシャレをする。そんな折々に、冗談を飛ばし合う。
つまり、何気なく、軽く、自分をこの世界に泳がしてみる。
人はそれを遊びと言う。
遊び?
違う。それは日常の延長、安全な日々の行為だ。
遊びは、もっと真剣な行為じゃないのか?
それは時に社会通念に対して博打を打つことじゃないのか?
自分が本当に信じることのできるもので自己を勝負することじゃないのか?
その友人関係は次会って酒を飲めば亀裂が生じるかもしれない。なぜなら掛値なしで互いを語る腹づもりだからだ。今度踊りに行けば人は廃人になるかもしれない。なぜなら本気で舞踏の魂へ自己投入するからだ。
服や靴も同じこと。
かつて、その服、その靴を身に纏うということが、そうした人生を選び取ることを意味した時代があった。そこには本当の遊びが潜んでいたはずだ。そして生き方と直結した身のこなしを、人に与えたはずだ。
「ちょっとオシャレにハズしを効かせて」
そんな生ぬるい態度は通用しない。
今、人はもっと、本気で遊ばねばならない。


ベルベット素材の靴を外履きに使う。これは本気だ。

貴族の紋章や伝統柄が刺繍された、まるでルームシューズのような外履き靴。海辺をひたひたと散歩するために、ちょいとつっかけて。そんな情景からつけられた別名はリゾートスリッポン。
ヨーロッパでは馴染みのあるこのハイソなシューズスタイルが、今、ポルペッタ(POLPETTA)の登場で日本を驚かせている。
というのも、「ベルベット素材の靴を外履きに使おう」、普通に考えたら「やめよう」だが、その普通が通用しない。極薄のアウトソール。これもヤバい。でも、そうした通念はここにはない。
何が鮮烈で何がカッコ良く何が美しく、何をもって機能的と言うのか、ポルペッタの靴は真剣だ。真剣に遊び靴を目指している。そこらのチャラ靴とはテンションが違う。
生ぬるい靴ではない。

ブランド名は、イタリア語で肉団子を意味する。どういうことか、ブランドに訊ねてみた。
漁師たちが、船上で絡まらないよう船用ロープをくるくると丸めて纏める。この丸まったロープのことを漁師うちで「猿の拳(モンキー・フィスト)」と呼ぶらしいが、この「猿の拳」にブランドのデザイナーが着目し(この時点で目の付け所がヤバいと思う)、新しい靴をデザインするための編みの研究に着手する。
こうしてレザーロープで「猿の拳」を再現するに至るが、どうも形状が肉団子に似ている。そこでさらに調べていくと、神社の鈴についている紐「叶緒(かねのお)」などにも同じ編みの技法が用いられていることが判明する。どうも古い起源を持つ人類的な技法であるらしい。(おそらくボッテガヴェネタにも通じるのだが、編みの技法というのは人類史の中でも旧石器時代まで遡れると言われるほど古い起源をもつ)。
結局、このモチーフは肉団子というシャレた呼称を得、ブランドの理念的な意匠になったのだが、その意味の奥は、こんな深い場所へと潜っていく。


刺繍の深い謎かけ

この深きへ深きへと入っていくダイブ感覚、なかでも面白いのが刺繍だ。
ポルペッタは今季、ナポリをテーマにした刺繍シリーズを発表しているが、これがなかなか興味深い。
昔のナポリ人はスパゲティを手づかみで食べていたという庶民史のエピソード。それをまるで女の繊細な手が心臓でも摘まんでいるようにデザインした「SPAGHETTI」。
昔のナポリ人は尖った物こそ神へ近づくための御守りとして、牛の角を象ったアクセサリーを身につけた。そんなエピソードにちなんだ「CORNO(角)」。
ほかにもナポリの伝統的な風刺劇に登場する「PULCIANI」。それは幸福を呼ぶ道化師なのだという。
さらに片足だけにキスマークを刺繍した「BACCI」。両足にキスマークがあると浮気者になってしまうからだという。
いったいこのエスプリを誰がわかるのだろう、そんなイメージを謎かけのように仕掛けてくる。説明を受け、ブランドが持つイメージ背景の豊かさに気づかされる。


キツめの履き口がポイントに

確かにルームシューズらしい繊細さ、しなやかさ、装飾性を引き継いでいるが、あくまで外履きとしてアウトソールは意外にレザーでしっかりと作られているのは要注目だ。そして何より履き口がルームシューズとはまるで違う。かなりキツめにできている。踵が浮くようなことはない(附属品として靴ベラをつけるという徹底ぶり)。履き馴染んできたときにいちばん心地よくフィットするように計算されている。
靴のデザイナーは本来、その構造上、職人としての知識や修練が必須であるといわれるが、そんな強みがポルペッタにははっきりと出ている。華やかな見た目の奥に、実はなにより機能的な靴であり、隠された意味を持つ、そんな靴である。


コーディネート実践編

「足元が主役になれる大人のファンタジーシューズ」
これはポルペッタが掲げるキャッチコピーである。ポルペッタを履くなら、やはりポルペッタを軸にして着こなしを考えるべきか。同ブランドのアンクレット(ブレスレットにもなる)にも注目し、フランス、イタリアのトリコロール色の2パターンで着こなしを紹介。


1.ジャケパンスタイルで


ブルーとホワイトをメインにしながら、靴の刺繍とアクセサリーで赤を挿したフランスカラー。ボーダー柄のマリンカットソーに麻ジャケと麻ストールが本気でリゾートしてます。ブラックに近い深いネイビーカラーのシューズが、淡いウェアのカラーリングとコントラストをつけ、メリハリのあるスタイルに。


使用アイテム
» シューズ(POLPETTA)
» アンクレット・赤(POLPETTA)
» アンクレット・白(POLPETTA)
» アンクレット・青(POLPETTA)
» 綿麻混ジャケット(BOGLIOLI)
» 長袖カットソー(SAINT JAMES)
» ボトムス(MASONS EMS)
» ストール(FALIERO SARTI)
» ベルト(TIBERIO FERRETTI) 


2.ショーツに合わせて


鮮やかなグリーンのポルペッタシューズ。このカラーは他にないという理由で、ブランドでも売れ筋になっている一足です。ざっくりとしたショーパンにポロシャツ、ならよくありますが、そのポロシャツをパンツインするというのが、本気リゾートスタイルです。グリーン、ホワイトに、アクセサリーとベルトで赤系カラーをさりげなく配し、こちらはイタリアバージョン。


使用アイテム
» シューズ(POLPETTA)
» アンクレット・赤(POLPETTA)
» アンクレット・白(POLPETTA)
» アンクレット・緑(POLPETTA)
» ポロシャツ(BOTTEGA VENETA)
» カーディガン(JOHN SMEDLEY)
» ハーフパンツ(J.W.BRINE)
» ベルト(TIBERIO FERRETTI) 



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